智の木協会活動報告

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「第5回ヘレンドカフェ」(2019年11月9日開催)のご報告

講師:滝本 裕次 氏
      (株)SCブレイン 代表取締役
  「社団」テラプロジェクト 総合企画室長
   前 光華女子学園 事務局長補佐兼企画財務部長
   元 大阪ガス(株)和歌山地区支配人
   智の木協会 会員

 

 講師に滝本裕次氏をお迎えし、「大学を取り巻く環境変化」-私学経営の現状と今後の課題(光華女子学園を事例に)-と題してご講演いただきました。

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 光華女子学園は、大谷智子裏方によって宗教的情操豊かな女性を育成すること、京都にも親鸞の教えに基づく女子教育の場を設けることで、昭和14年に創立されました。昭和15年光華高等女学校の開学に始まり、昭和19年には光華女子専門学校の開学、昭和22年から25年にかけて新制中学・高校・短期大学が誕生し、昭和26年に学校法人光華女子学園が発足しました。昭和39年に大学が設置され、女子総合学園が完成するに至りました。2019年5月現在、大学院生も在籍しています。 
 しかし、日本を取り巻く社会構造の変化によって、これまでのような学園経営では対応できなくなってきた現状についてお話いただきました。少子高齢社会において大学が生き残るために、女子大学の共学化が2000年頃から論議されたそうですが、それでも超スマート社会の到来(IOT、AI、ロボットなど)と少子化が進み、女子大学のみならず、定員割れの大学が多くなり、大学は学部の見直し、大学間の統廃合など工夫を迫られる事態に直面していることを説明されました。今後、AIが人間に代わって仕事をこなす職業は無くなる可能性が高いことを示され、これからの子どもたちがどんな学部を選ぶべきなのかを考えさせられました。そんな中で、いつの時代にも人と関わる職業、また、AIやロボットなどの先端機器を修理する技術士は必要とされ続けることも学びました。
 人生100年時代の到来で高齢者が働く時代となり、「学び直し」や「副業」が推奨されることから、そこに大学の新たな役割を見出すことができるとの見解を示されました。

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