智の木協会活動報告

智の木協会の活動報告ブログです

2018-1-29 新年講演会・交流会のご報告

 多くの方々にご参加いただき、急遽、講演会・交流会を別々の会場に分けて行いました。







〈講演会〉

 2018年、新年講演会・交流会、智の木協会 理事長 豊田政男氏から新年のご挨拶をいただきました。2年ほど前にニュージーランドで、マヌカの花を実際にご覧になったそうです。フトモモ科の可愛らしい花で桜のように満開になるそうです。

























 智の木協会代表幹事 小林昭雄氏より、智の木協会平成29年度(2017年度)(平成28年10月1日〜平成29年9月30日)の活動報告がありました。

 ・第9回シンポジウム(平成28年10月31日)

 ・第11回ワークショップ(平成29年8月1日)

 ・創立記念講演会(9周年)(平成29年5月6日)

 ・新年講演会(平成29年1月17日)

 ・第18回イーヴニングトーク平成28年12月9日)

 ・第19回イーヴニングトーク(平成29年3月22日)


 ・女性専科 第2回(平成29年2月21日)

 ・支援関係

 次に、この一年の智の木協会の活動の中で、最も象徴的な出来事として、世界的に著名なハンガリーの磁器製造メーカー、ヘレンド社との交渉の成果を語られました。緑色と金色の市販品コーヒーカップ「アポニーグリーン」に「MIDORI-SANTA」「One-Green」の文字を入れていただけることになったと経過を説明されました。スロバキアで事業をされている(株)マイティの鈴木様(智の木協会企業会員)のご支援で、平成28・29年の2回、ヘレンド社を訪ね、智の木協会の精神(地球温暖化阻止、みどりの大切さ)を説き、賛同を得、200客限定で製造していただけることになりました。

 今後、智の木協会主導でヘレンドカフェをやっていきたい旨、想いを話され、お力添え、アイディアをいただきたいとお願いされました。



講演 株式会社コサナ 代表取締役 寺尾 啓二 氏


 この度は、講師に智の木協会企業会員(株)コサナ代表取締役 寺尾啓二氏をお招きし、「マヌカハニーとαオリゴ糖による美容と健康」と題してお話いただきました。マヌカハニーはαオリゴ糖との出会いによって素晴らしい形となった旨のお話でした。






 本題の前に、寺尾氏が現在中心的に進めておられる「ヒト(人)ケミカル」についてお話になりました。日本人は長寿になりましたが、介護される年数が非常に長いという特徴があり、過去に「本当は健康寿命が短い日本人の体質」というタイトルの本を出版されています。「ヒトケミカル」とは、ヒトの生体内で作られている生体を維持するための機能性成分のことで年齢とともにその生産量は減少してくことが知られています。そこで、ヒトケミカルを摂取し、運動をプラスすることで補完し、いつまでも若々しく生きられる、つまり健康長寿をめざすことができるということです。また健康長寿を目指すための本、第2弾として、春には「日本人の体質に合った本当に老けないための栄養素(仮)」を出版されます。






 ドイツ ワッカーケミー社に入社された寺尾氏は、その後シクロデキストリンの研究に携わられ、2002年、シクロケムを設立されましたが、応用研究ができる会社が必要になり(株)シクロケムバイオを設立、そこで食品分野でシクロデキストリンを用いた機能性食品が作られ、それを消費者に発信する会社として(株)コサナを作られました。3社が連動して一つの会社のように動いています。2007年にはニュージーランドのマヌカヘルス社と独占契約され、マヌカハニーを取り扱われるようになりました。寺尾氏の会社は、マヌカへルス社からのマヌカハニー製品を日本市場で売るには、マヌカハニーの機能性や健康になれる理由をアピールする必要があり、サイエンスに裏付けされた信頼ある会社として選ばれたそうです。

 一般的な蜂蜜はハチが花を選べないため、いろいろな花の蜜が混ざっている場合が多いのですが、マヌカの花はニュージーランドで12月にのみ咲き、山全体がマヌカの花で白く染まるそうですので、まさに純粋な「マヌカハニー」と言えます。






 マヌカハニーは、ニュージーランド先住民族マオリ族が樹液や葉を薬として用いていたことから、天然のサプリメントと言われています。元来、蜂蜜には抗菌性があり、その成分は過酸化水素ですが、マヌカハニーはそれだけでは解決できない効能があります。マヌカハニーの表示には「MGO 、UMF」などがあります。UMFは「Unique Manuka Factor」で、マヌカハニーに変わりはありませんが、正確な数値を分析できる方法ではないために、MGOの数値と比較することはできないそうです。MGO100+とは、マヌカハニー1kgに100mg以上のメチルグリオキサールが存在することを意味し、ニュージーランドのマヌカヘルス社の製品ではMGOでグレードを表記しています。数字が大きいほどメチルグリオキサールの含有量が多いということになります。メチルグリオキサールは、強い抗菌活性作用を持っていて、αCD(αシクロデキストリン)と組み合わせると抗菌力は向上するそうです。





 以下、マヌカハニーの効能効果です。

 ・口腔ケア(虫歯、歯周病扁桃腺炎の治療、口臭予防)。

 ・ピロリ菌を除去する。

 ・腸内環境の改善。悪玉菌が減り、善玉菌が増える。免疫力向上。

 ・激しい運動、喫煙の際には、活性酸素が発生しそれが老化の原因

  になっているが、それを抑える。

  他の蜂蜜では見られない効果、抗酸化作用。

 ・風邪、インフルエンザ

  予防。インフルエンザの

  特効薬と組み合わせた場合、
  効果はさらに増す。

 ・のどの痛みの緩和。

 ・がん細胞増殖抑制効果。マヌカハニー抗がん剤を併用すると、

  正常細胞が増えてがん細胞を減らす。

 寺尾氏は元々、シクロデキストリンの研究をされていて(株)シクロケムを設立されましたので、ここからマヌカハニーシクロデキストリンとの融合が生まれることになります。シクロ(環状)デキストリンオリゴ糖)には、α、β、γの3種がありますが、最も小さいαオリゴ糖はそれ自体に食物繊維としての働きだけでなく抗菌作用や抗アレルギー作用があり、様々な健康増進を補充する効果を有するため「スーパー難消化性デキストリン」と呼ばれています。また、αオリゴ糖は、不安定ながら有用である成分を体内にデリバーする役目も担っています。腸内フローラを改善し、腸内を弱酸性にすることによって大腸がんの予防にもつながるそうです。






 マヌカハニーはαオリゴ糖と相性が良く、寺尾氏は双方の効能が相乗的に発揮される製品を製造されました。それが「マヌカハニーα‐オリゴ糖パウダー(MAP)」です。

 マヌカハニー(MGO)とαオリゴ糖による抗菌性相乗効果は下記の通りです。

 ・善玉菌増殖作用

 ・骨粗鬆症予防効果

 ・体重増加抑制作用

 ・脂肪量増加抑制作用

 ・抗炎症作用

 ・スキンケア効果

 ・マヌカハニーGI値グリセミックインデックス

  食品に含まれる糖質の吸収度合い)低減





 健康維持増進に素晴らしい効果があるマヌカハニーですが、寺尾氏から「マヌカハニー100%キャンディー」について以下の指摘がありましたので、付記します。

 「糖質から水分を除去して固形化するためには加熱が必要です。加熱する際にHMF(ヒドロキシメチルフルフラール)という有機化合物が発生します。国際規格では、HMFを40mg/kg以下に抑えるよう指定されていますが、100%キャンディーに含まれるHMFは200mgを超えています」と注意を促されました。

 参加者から「ヒトケミカル」についてのご講演を望まれる方が多数でしたので、また企画したいと思います。


 (株)コサナ様からMGO100+ 50gとマヌカハニー青汁1包(3g)を参加者全員にご提供いただきました。インフルエンザ流行中でもあり、すぐに試食、注文された会員も多かったようです。

 寺尾啓二様、ありがとうございました。







交流会