智の木協会活動報告

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智の木協会 第3回グリーンツーリズム 『花香るオランダ・フロリアードとベルギーを巡る7日間』レポート

2012年5月13日〜19日≪7日間≫
 オランダで開催されている「フロリアード」を中心に、ライデン大学付属植物園の視察、キューケンホフ公園、国立博物館ゴッホ美術館、アールスメア生花中央市場の視察・観光に参加させていただきました。
 オランダは、街全体が花や緑に囲まれており、街路樹だけでなく家々の窓辺にもきれいに花が飾られており、緑に対する意識が高いことが伺えました。
 「フロリアード」は10年に1度オランダで開催される国際園芸博覧会であり、66ヘクタールの会場に約115社(うちオランダからは約90社)の出展でした。世界各国からの珍しい花や草木に感動したものはもちろんですが、一番印象に残ったことは花の生け方や、色の組み合わせなどの飾り方です。大きな木の枝に吊り下げた試験管のような透明な細長い花瓶(図1)、立体的な壁面緑化、色鮮やかなオブジェ(図2)、花と花瓶と木全体で作った宇宙空間のような飾り方(図3)、今にも動き出しそうな動きのある植物の容器、花で作ったドレス(図4)などです。同じ花でもこのように飾り方を工夫することで、ただ綺麗だと思うだけでなく美術作品を見た時のような感動を覚えました。また飾り方を工夫することで、Caféやレストラン、街の一角のショーウィンドーなどに飾ることが出来、緑をより身近に感じる機会を増やせるように思いました。
図1. 細長い花瓶

図2. 色鮮やかなオブジェ

図3. 宇宙空間のような飾り方

図4. 植物と花で作ったドレス

 また、会場には子どもたちが多く来場しており、子ども向けの体験型イベント(図5)や水遊び、緑の中を走り回っている姿が印象的でした。
 「キューケンホフ公園」は、初めて見る色、変わった形の花びら、原種、2色以上混ざり合ったものなど色とりどりのチューリップが一面に咲きわたり本当にきれいでした。植え方も、同系色であるいは植物の高さで揃えたり、川が流れるように植えられたりと、1本1本の花だけでなく空間全体が綺麗で、歩いているだけで幸せでした。
図5. 子ども向けの体験型イベント

 美術館では、テレビや本でしか見たことのない絵画を間近でじっくりと見ることができ、色の立体感やみる角度や光によって色の重なり方が変わり新たな感動がありました。また、実際にオランダの明るい日差し、日陰と日向や空気を感じながら、オランダ出身であり「光と影の画家」といわれるレンブラントの絵画を見て、彼が絵を描いているところを想像しながら鑑賞でき、絵を2倍、3倍楽しむことが出来ました。
 ゴッホ美術館では、子どもが楽しめるようなワークシートがありました。館内の名画とその絵に関するクイズが記載されたシートを見ながら、小学生くらいの子どもが真剣に絵を探し、親御さんに質問しながら真剣に会話している姿を見て、ほほえましく思うと共に、子どもにとって名画を身近に感じさせる工夫をしていることに感銘を受けました。
 今回、ご一緒にツアーに参加した方々は20代、50〜70代と様々な年代の方で、私にとって大変貴重な体験となりました。植物に関していろいろと教えていただいたことはもちろんですが、人生の大先輩として貴重な体験話や意見を伺うことができ、多くのことを学びました。このような体験が出来たのも、花や緑が好きという共通点を持ち同じ目的で旅が出来たからだと思います(図6)。
図6. ツアー参加者のスナップ写真

 これからも、植物の知識を深めると共に多くのことに興味を持ち、自分自身の視野や交友関係を広げていきたいと思いました。
 このような機会を頂き、主催していただきました「智の木協会」に大変感謝しております。
 ありがとうございました。    (投稿)